JDブランドを振りかざし、街コンに参戦した話 プロローグ
今までにJDブランドの力を行使したことといえば、1年前の街コンかなー。
その時私は20歳、彼氏いない歴20年。
10代は乙女ゲームに捧げた灰色の青春、大学デビューも人見知りゆえかなわず。
友達(彼氏持ち)とほのぼの日常を送りつつ、私(喪女)は思った。
もう来世で頑張るしかないんじゃない…?
今が楽しければいい、彼氏、酒、彼氏彼氏、海、酒酒、いかがわしいこと、サークル、スノボ、酒酒酒酒を繰り返している人種を「今が楽しくても将来はどうするの?そうやっていろんな人と付き合ってSNSに写真を投稿しているけど、過去付き合った人数=人間関係の破綻した数だよね?あと、酒に酔って潰れて周りの人がどれだけ迷惑すると思ってるの?理性がないのかな?」と正論を盾に見下していたわけですが、
まあー、本当はそんな人達がうらやましいわけです。
私の場合はそうでした。もうイケメンといちゃちゃしてみたくてたまらなかった。一番過激だった時代の少コミをめちゃくちゃ熟読していた私はそういうことに並々ならぬ興味があったのです。
しかしそんな思いとは正論の鎧は年々分厚くなり、その鎧はもう自分の一部で、簡単に脱げません。
相手に求める理想も年々高くなります。頭が良い、イケメン、細身、優しい、趣味が合う。鎧を優しく脱がしてくれるそんな王子様を延々と待っているのです。
しかし、ある日プツッと。欲が理性を抑え込んだ日が来たのです。
多分そういう経験をした人は多いのではないでしょうか。
「誰でもいいや、今は彼氏がいるという事実が欲しい。」
ちなみにここでの「誰でもいい」は「(顔は中の中以上、社会人、優しい、常識ある、細身なら)誰でもいい」です。モテない女は意外とふてぶてしいのです。
しかし合コンを開いてもらうツテもない、友達も紹介できる人はいないと言う、どうしたらいい…!という状況で出会ったコンテンツ。
そう、それが街コンです。
彼氏のいない友達を誘って同行を快諾してもらうと、あるうららかな春の日にコンビニに参加費を振り込みに走り、私はイケメンとの出会いを夢見て胸を膨らませたのでした。